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団地ディープ倶楽部ブログ

団地の話をシュッとする大人の社交場「団地ディープ倶楽部」のオフィシャルブログ。
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D+、Gt.& Vo.のCAPOです。

この【団地ソング解説】のコーナーは、過去にイベントで団地ポップバンド「D+」が演奏した(もしくはこれからする)団地ソングの解説をしていく不定期連載シリーズです。

団地アンプラグド!では毎回新曲を1曲演奏しているのですが、
VOL.7ではオトナな曲をやりたいなーと思っていまして。

それがこれ。↓

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"カフェになる"                      作詞作曲:CAPO / 編曲:D+


コーヒーを飲もうよ
ベランダに陽だまり見つけたから

休憩にしようよ
チョコチップクッキー 買ってきたよ

カフェになる 小さな団地の部屋が
優しくて静かな時が流れてゆくよ

昼下がり 柔らかい 日差しに包まれる
NSペア 向かいあう 君と僕は



コーヒーを待つ君
頬杖と瞳がゆらゆら揺れる

サイフォンがコポコポ
歌ってる ダイニングテーブルの上

ささやかな 君との団地の暮らしが
幸せを育んでると信じられる

昨日の争いの言葉も 二人で綴るヒストリア
思い出し手を止めて コーヒーができた

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デモ音源が、3/15配信分のオールダンチニッポン第96回にて途中まで聴けます。
http://alldanchinippon.seesaa.net/

音楽的なアプローチとしてはずばり、ボサノヴァ風。
ボサノヴァの調べって、ゆったりしていて心地いいですよね。
あのテイストで団地ソングを作りたいなと。

僕の中では、ボサノヴァは圧倒的に昼間のイメージなんです。
昼間の団地とボサノヴァ。ゆったりした空気感。

そこから導き出される結論は、団地の部屋でのコーヒーブレイク。
もうこれ一択というか、他にシチュエーションが浮かびませんでした(笑)。

イメージしているのは、夫婦だか恋人同士だかが団地(2DK)に二人暮らし。
部屋の内装は白と木を基調にした、簡素にリノベーションされた感じです。(MUJIっぽい)

休日だか平日だか分からないけれど、穏やかな午後のコーヒーブレイクを。
団地の部屋がカフェになるっていうお話で。

日常生活の場が二人だけのプライベートカフェになる。
その穏やかなひとときに、日頃の煩わしさも包み込まれて、何となく幸せの輪郭が見えるような。

団地用語として、"NSペア" が出てきます。
NorthとSouthの頭文字を採ってNS。
北側に入口があるのが"北入り"、南側に入口があるのが"南入り"という住棟タイプです。
この北入りと南入りの住棟を向かい合わせた住棟配置のことをNSペアと言います。

NSペアにはそもそも住民同士のコミュニケーションを誘導するといった設計上の思想がある
と思うのですが、昭和30年代築の古い団地に取り入れられ、その後はほぼ採用されなくなりました。

けれど、今なお残る古い団地は、NSペア配置のまま向かい合い続けているわけです。
当初の計画上の意図には沿わなかったかもしれないけど、関係性は続いていると。

その向かい合う二つの住棟が生み出す雰囲気を、詞の中の二人の関係性になぞらえました。
どんな関係性かは皆さんのご想像にお任せしますが、たぶんいろいろあるけどきっと素敵です。

まあ、NSペアという用語を知らなくても、何となく磁石のNとSのような二人が同居しているといった解釈もできると思うので、自由に捉えていただければいいのですが...。(SとMではない!)

ともあれ、このNSペアを団地ソングに織り込む発想はずっと前から温めていて、
可愛い文脈を作る感じで、効果的かつシンプルにどこかで使いたいと思っていたのですが、
ここでやっとしっくり来る感じで、上手くピースを埋められたかなと思っています。

あと、団地用語ではないのですが、"チョコチップクッキー" というワード。
カフェならマカロンとかでもいいんですけど、団地だとそれは何か違うなと。
何かこう垢ぬけきったお洒落スイーツはちょっと違うなと。
いや、勝手なイメージだけど。

そこで、チョコチップクッキーなら語感が可愛いし、どこでも売ってそうだし、
団地住まいのおばあちゃんでも親しみやすそう!とか、勝手に団地との親和性を見出しまして。

他にワードとしては、"二人で綴るヒストリア"。
ヒストリアは史書を意味するラテン語で、あえて単に歴史を表す"ヒストリー"にはしませんでした。
まあ、いろいろ積み重なって刻まれていくものがあるよねってぐらいで。

あと何となくですけど、1コーラス目と2コーラス目とで場面展開の仕方が違います。
1コーラス目は未来の方向にゆっくり情景が動いて行って、2コーラス目は過去を回想して現在に戻る感じです。

単に団地でコーヒーを飲む話を詞にするだけだと薄っぺらいので、
時間と空間に奥行きを出してみたという感じですかね...。
現実を織り込んだ理想の団地ライフ像というか、1割ぐらい実体験も入ってたり。

と、とりとめもなく書き散らしましたが、
皆さまに楽しんで耳を傾けていただればと思います。

あ、チョコチップクッキー(手作り)は、団地アンプラグド!VOL.7で販売します。(ぼそっ)。


End.


予約フォームから予約受付中!
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団地アンプラグド! Vol.7 セブン!セブン!セブン!
2014.03.30.sun.
open. 18:00 / start. 18:30 / end. 20:30
charge: ¥2,000(drink, food別)
act:
団地愛好家集団 『チーム4.5畳』
団地音楽バンド 『D+』
場所: Gallery Cafe S'n 緑 an.(しんりょくあん)
大阪市北区大淀中2-6-6
※03.15-03.30はギャラリーで紅葉の個展開催です。
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D+、Gt.& Vo.のCAPOです。

この【団地ソング解説】のコーナーは、過去にイベントで団地ポップバンド「D+」が演奏した(もしくはこれからする)団地ソングの解説をしていく不定期連載シリーズです。

作った本人が曲解説ってどうなのよ?
って感じがしないでもないですが、世の中にはセルフライナーノーツというのもありますし。

何より、イベントミーティング時に要望があったので、書いてみようと思います。
ただ、曲や詞の感じ方は人それぞれだし自由に想像していただければとも思うので、参考ぐらいの感じで読むか、もしくは読まないという選択肢もありそう、ということで一つよろしくお願いします(ペコリ)

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『団地リフレクション』                                  作詞作曲: CAPO / 編曲: D+

yeah! Yeah! Yeah! 
はよ!はよ!はよ!

夕暮れどきに こだまする
あの娘の声と 僕の気持ち

団地リフレクション

ドア ツー ドア と 窓 ツー 窓 で
交差するライン

声と視線 ココロ 笑顔
イメージを イメージを イメージを 
つなぐよ



Yeah! Yeah! Yeah! 
はよ!はよ!はよ!

体操服を 忘れたよ
5階ベランダから 落としてよ

団地リフレクション

子どものとき 感じられた
団地のサイズ

魚眼レンズ 丸く映る
イメージは イメージは イメージは
今もビビッド



団地リフレクション 
はよ!はよ!はよ!(バンバン!) 
早く帰ってきなさい
早く帰ってきてよね
早く帰ってきなさい
早く帰ってきてよ

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D+の1stCD「団地リフレクション」(3曲入り)の1曲目になります。
元気な感じのポップナンバーでしょうかね。
少なくとも僕はそういうイメージで作りました(笑)。

"リフレクション(Reflection)" というワードは、反響とか反射という意味です。

団地は住棟が規則的に並んでいるので、音が反響するんですよね。
中層住棟の玄関を出て階段室から向かいの住棟を見るとベランダが見えます。
そして、こちらとあちらでリフレクションが生まれます。

それは、声の反響かもしれないし、行き交う視線かもしれないし、ご近所さんや場のイメージや思惑の乱反射かもしれません。

また、朝夕で団地に響く音や人々の往来の様子は違います。
夕暮れ時は、下校する中学生ぐらいの子達の声や気持ちがリフレクトする様子を1コーラス目でイメージしました。
そして2コーラス目は、朝の元気一杯の小学生と忙しそうなお母さん、子供の目を通したビビッドな視覚イメージ...といったリフレクションです。

「お母さぁーん!体操服落としてぇー!」

っていうアレですよアレ。
子供ですからね、目いっぱいでかい声で叫ぶわけです。
でないと、5階の部屋の中まで声が届きませんしw

僕は団地育ちなので、子供の頃に感じていた団地のサイズ感や色彩・ビジュアルのビビッドな印象を、半ば潜在的に記憶の中に持ってるみたいです。
それらを事ある度に思い出すうちに、元気な感じで曲に織り込みたいなーという欲求がムクムクと湧いて来ましてw

団地育ちの僕にとって、子供の頃は団地が世界そのものでした。
団地の外側は宇宙空間で、一戸建ての家は衛星で、幼稚園や学校は惑星、隣り町は太陽系外の別の星系...ぐらいの感覚があったと言うと盛り過ぎだけど、大袈裟に言うとまあそんな感じでした。

だからとても団地の敷地が広く感じられたし、暮らしの中で触れるものが鮮やかに感じられた時期があります。

それが20年経って昔住んでいた団地を訪れた時、その小ささ狭さに驚きました。

「こんなに小さかったっけ!?」って。

歩道の縁石一つとっても、とても小さい。イッツ・ア・スモールワールド。

最初はわりとショックだったのですが、敷地内を歩いているうちに、様々な記憶とイメージが蘇ってきて、子供の頃に感じていた団地の輝きが脳裏に浮かび上がって来ました。(それは断片の集合再構築による脳内再現かもしれません)

2コーラス目の後半は、その輝きとみずみずしさを今も感じられるってことを織り込んだつもりです。

"はよ!はよ!はよ!" はノリですw
ネットスラングに「はよ!(バンバン)」ってのがありますが、それも意識してますし、ベランダに干した布団をバンバン叩くお母さんのイメージもあるし、体操服を早く落として!とか、早い帰宅を促したり、いろいろ意味を掛けてます。

というわけで、各フレーズが短いわりにいろいろ詰め込んだ歌なのですが、あまりとらわれずお好きなように自由に想像したり楽しんで聴いていただければ嬉しいです。
(こんだけ書いといてそれを言うか?っていうツッコミはなしで一つお願いします)

あ、この曲が入ってるCDはイベント当日に販売します。(ぼそっ)


End.



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